おふとーくんの日記

私が最近趣味としている小説のことや、私の日常をそのまま書いていこうかと思いますので、興味を持たれた方は読んでいただけると幸いです。

「ちょっとコワい話」

皆様こんばんは。

 

おふとーくんです。

 

はてなブログ今週のお題に乗っかって、実話での『ちょっとコワい話』を書いてみようと思います。

季節的にも丁度いいかもしれません。

 

あぁ、私自身怪談は大好きです。

怖がりのくせにですが、それ以上に怪談話は癖になります。

 

学生時代のこの時期、友人K借邸に泊まりに行ったときの話。

 

部活動に勤しむ友人Kを残し、Kの家族は親戚の家に出かけているということで、家にはK一人だけでした。

彼はあまり人を家に入れたがらないのですが、Kが一人ということで私が呼ばれました。

連休中。互いに部活を終えた後、そのまま荷物を持ってK邸に向かいました。

私も彼もかなり無口なほうで、道中無言が続きました。

そんな中私が、珍しいな。と聞いてみますと、Kは笑いながら、「え、そうかな」

と返してきました。

家について、美術部の私と違い、Kは運動部で、練習終了後からここまで汗でグッショリでした。

Kは一人シャワーを浴びることに。

私は今晩何にしようかと考えています。

Kが上がってくると、私が、ご飯何食べたい? と聞くとKは、ハンバーグが食べたい。というので、野菜スープとハンバーグをつくろうと考えましたが、K邸の冷蔵庫には材料がありません。

Kが、私がシャワーを浴びてる間に材料買ってくる。あ、お米炊けてない。お願いできる? というので、メモを渡して買い物に行ってもらうことにしました。

道中は本当に終始無言で、しゃべったことといえば、さっきの私の疑問と、それに対しての一言の返答のみでした。

今晩何食べたい? はその道中で言うべきでしたね。

私は帰路、何にも考えていなかったせいで完全に忘れていましたが()

Kが買い物に行く前に、何かあったらすぐ電話して。というので、何も考えずに、わかった。

と返答します。

Kが買い物に出かけ、私がシャワーを浴びます。

シャワーを上がり、着替え終えて、お米を洗って炊飯器にセットしてスイッチを押し、ソファーで暫く座っていると、玄関扉の音が聴こえました。

Kのただいまー。という声が聴こえます。

私が、おかえりー。というとそのまま玄関の方で買い物袋の擦れる音と共に、Kが話しかけてきます。

話しかけてきた内容は、スーパーの値引きの話、店員の話、道中であった変な人のはなしやらを、Kは私に姿を見せずに玄関で話を続けていました。

あれ、Kってこんなにしゃべる人だっけかな? と思いながらも、相も変わらずスーパーの袋の擦れる音とKの声のする玄関の方を見ながら返事をし続けます。

 

そんな中、スマートフォンから着信がありました。

 

かけてきた人物はKでした。

 

「あ、もしもしT(私の名前)? 遅そくなってごめん。チーズインハンバーグが食べたくて、いや、でもなー。ノーマルもいいしなー、でもチーズもいいよなー、と悩んだが、決断してチーズを探していた。もうすぐ着くよ。なんも変わったことないよね? 」

とのことだ。(頭が真っ白になったのと、Kのハンバーグに対する愛が印象的でよく覚えています)

食を愛する私にとって、スーパーで悩むのはわからんでもない。

玄関からは相も変わらずKの声が私に話しかけてきます。

暫くして、私が返答をしないと。

ねぇ。ねぇ。聞いてる? という感じで私に投げかけます。

しかし不思議と、私の名前は呼ばないんですね。

Kが私を呼ぶときは、名前で呼ぶんですけどね。

玄関にいる者は一体何なのでしょうか。

終いには、ねぇ、そういえば君の名前なんだっけ? という風に聞いてくるものですから。コレは名乗ったらいけないやつだ。と、私の心が叫んでいました。

ねぇ?聞いてる?と言いながら、スーパーの袋をわしゃわしゃとさせていました。

不思議とこちらに来る様子が一向にないんですね。

玄関の者と話をはじめ、15分程度でしょうか、私はお恥ずかしながら少し泣きそうです。

Kよ、チーズインでも何でもしてやるから。早く帰ってきなさい。

と心で繰り返す私。

数回心でそう唱えるうちに、玄関からただいまー。

というKの声が聴こえます。

私はびくりとキッチンに行って、半泣きで包丁に手を伸ばしますが、

スーパーの袋のこすれる音と、おそくなった。ごめん。

という、息の切れた声と共に、玄関とリビングの間の扉を開けてKが入ってきました。

今思えば、チーズインハンバーグの話から、私はKに返答をしていませんでした。

それを察したのか走って帰ってきたのでしょう。

 

私の様子に、何があった?と聞くKに対し、チーズインハンバーグ以外の話をそのまま話すとKは、あぁ、出たんだ。と言いながら材料を冷蔵庫に入れています。

K曰く、一人になると玄関から、家族の声でその一人に対して話しかけるやつがたまに出るそうで、無視してても危害は無いらしく、玄関をのぞけばだれもいないらしい。

私の名前を知らなかったのは、家族の一員じゃないからなのかな? と思いながら、Kを見ると、私にとろけるチーズを差し出して笑みを作っています。

先に言っとけよバカ野郎。と思いながらとろけるチーズを受け取りました。

ブロッコリーと人参の焼き野菜とチーズインハンバーグと野菜のコンソメスープを作って、ご飯をよそい、飲み物をテーブルに出し、夜ごはんの準備が整いました。

うまいと言ってくれるのは嬉しいのですが、私は玄関がトラウマになりました。

私を褒める以外、Kも私と一緒で、食の時は極めて無言です。

私個人的に、モノを食べる時のそしゃく音が大好きで、美味しそうに食べる姿は誰であれ癒されます。(無論嫌いなそしゃく音も存在します。私自身は、あまりものを食べる姿を他人に見られるのを不思議と嫌っています)

 

ご飯を食べ終え、会話をし、寝室へ行きます。

Kは別で私の寝床を用意してくれていたのですが、怖かったのでKのベッドにお邪魔しました。

男同士なので特に何も起きるわけでもなくそのまま寝て朝になりました。

 

Kの家族は明日夜に帰ってくるそうなので、私はその日も泊まりました。

この家で一人になるのはまずいという事を覚え、とりあえず何をするにしてもKにくっついていました。

 

結局あれは何だったのでしょうか。

皆様もこういうのに遭遇したことはありますか?

 

K一家は暫くして引っ越し、Kとはその後メールをしたりしていましたが、今はもう何の連絡もしていないため、その詳細は聞けないでいます。

 

これが私の体験した『ちょっとコワい話』でした!

 

それではまた('ω')ノ